トマト栽培は家庭菜園初心者にも最もおすすめの、「必ず実が付く」と言って良いほどの育てやすい野菜ですよね。けれどもトマト栽培経験者なら分かることですが、必ず美味しい実が付くか?と言えば、そうとも限りません。
そこがトマト栽培の最大の特徴であり、最大の魅力!反対に言えば、トマト栽培について調べれば調べるほど、工夫をすればするほど、甘くて美味しいトマト栽培ができちゃうのです!
これがトマト栽培が初心者向けでもあり、上級者向けでもある由縁。例え初心者であっても、せっかくトマト栽培にチャレンジするのであれば、甘くて美味しいトマトを収穫したいですよね!
そこで今回は、初めての挑戦でも甘くて美味しいトマト栽培が実現する、プロが教えるいくつかの秘密をお伝えします。
トマト栽培でお店の味☆
美味しく甘~い実がつく秘密
初めてさんなら、品種選びから
甘くて美味しいトマト栽培は、もちろん育て方を研究することが一番なのですが、やはり初心者であればある程度の甘さは保証したいもの。それならやはり、甘いトマトのために改良された品種を選びたいところです。
【 トマト栽培:甘い品種 】
★ 家庭菜園初心者さんの第一歩であれば、まずはプチトマトから挑戦したいもの。甘いプチトマトの品種と言えば、「アイコ」!
・ アイコはスナックトマトとも言われ、お弁当を持って通う子ども達にも人気の品種です。それだけに、初めてさんのトマト栽培でも、ある程度甘いトマトが期待できます。
「初めてだけど、もう少し大きい中玉から選びたい!」と言う方であれば、アイコと同じ位の糖度を持つ、フルティカトマトや、シンディースイートなどはいかがでしょうか。
甘いトマトの水やり
甘いトマト栽培を目指すなら、ともかくトマトを飢餓状態にすることを意識して育てることです。意外に初心者だからこそ、心配になってあまりスパルタな育て方はできない傾向にあるのですが、思い切ったトマト栽培を!
【 トマト栽培:水やりを控える 】
★ それでは、どのように水やりを控えると、枯れもせずに甘いトマト栽培ができるかと言えば、「生長期にはたっぷり水やり」がコツ。
・ つまりトマトの花が咲くまでは、普通に水やりをして、トマト花が咲き実がなり始めたら、水やりをぐっと控えて行くのです。
簡単なように見えて、水やりのタイミングを見計らうのは難しいですよね。実がなった後、毎日観察していると、水が少なくなるにつれて、だら~っと萎れて行きます。
この様子を確認してから、たっぷりと水やりをするのがポイント。乾燥しすぎて枯れてしまうことのないよう、タイミングを見計らうのが、甘いトマト栽培の醍醐味なのです!
トマト栽培の土はフカフカ
初めて家庭菜園をする人々のトマト栽培であれば、やはり市販の培養土を利用するのが便利です。野菜栽培では、味に土が大きく影響しますが、その配合はそれぞれに特徴があり、とても深いものです。
トマト栽培でも同じことが言え、トマトの大きさ(ミニトマト・中玉・大玉)それぞれによって、理想的な「酸度」や配合が違います。トマト栽培の嬉しい点は、広く人気があるために、それぞれの専用土が市販されているところ!
【 トマト栽培:土を準備 】
★ まずはプランター栽培から挑戦する方々が多いもの。品種によって異なりますが、基本的にトマトは深く根を張る植物なので、プランターは菜園用の深型プランターだと安心です。
・ 広く根を張ることができるよう、地植えでも広く深く、十分に土を耕してトマトを迎え入れるとバッチリです。
前述したような、アイコやシンディースイートなどは、もともと糖度の高い「フルーツトマト」と言われる品種。これらのフルーツトマトは、地植えよりも鉢植えやプランター、ハウス栽培が適しています。
トマト栽培、肥料のあげ方
甘いトマト栽培では、肥料も少な目にあげて、ストレスを与える方が自分でどんどん甘くなりますが、基本的な肥料はあげたいもの。ただし、あげすぎると害虫が集まるので要注意です。
【 トマト栽培:肥料のあげ方 】
★ 甘いトマトを育てるには、ゆっくりと控えめに、少しずつ肥料をあげることがポイント。そのため即効性のある液肥など、化成肥料はNG。
・ 有機肥料を土に混ぜることをおすすめします。ただし、野菜菜園初心者さんには有機肥料はニオイがきつく感じるのも頷けます。
有機肥料でくじけてしまいそうならば、緩効性化成肥料も市販されていますので、こちらを試してみてください。
プランターでのトマト栽培
前述したように甘いトマトの品種、フルーツトマトを育てるのであれば、水はけの良いプランターや鉢植えでのトマト栽培が最適。ただし、地植えで育てる時に雨除けを設置するように、プランターにも置き場所の工夫は不可欠です。
【 トマト栽培:置き場所 】
★ 甘いトマト栽培に不可欠なのが、ストレス。水をあげすぎると、薄い大味になってしまったり、弾けてしまいます。
・ プランターでトマト栽培をする場合にも、雨が降ったら除けられる場所で育てたいところ。天候を気にせず、トマトの様子を見ながらの水やりで、より適切な水あげができます。
甘いトマト栽培では、いかに土を乾燥させるか、がポイントなのです。(そのためにも、プランター栽培が向いていると言えます。)
トマトの収穫
トマトをはじめとする野菜の多くは、光合成をするもの。そのため、明るい昼間や夕方に収穫をしたくなりますが、実は朝方が最も収穫時!
【 トマト栽培:美味しい収穫 】
★ と言うのも光合成されるのは昼間、太陽がある時間帯ですが、その養分が実まで回ってくるのは夜中なのです。
・ そのため朝方のトマトは最も養分が回っている状態。根元までしっかり赤く色付いたら、朝方に収穫して甘~いトマトを楽しんでください。
いかがでしたでしょうか、トマト栽培は確かに初心者向きで簡単な、最初の第一歩にピッタリのものですが、何度も繰り返しながら、水のあげ時や肥料の分量を研究していくうちに、自由自在に変化するのもトマト。
日々の暮らしの中でサラダにお弁当の彩りにと、大活躍のトマトだけに、初心者だけではなく、中級者や上級者もとりこになるのが、トマト栽培とも言えます。見た目にも青い家庭菜園の中で、可愛く映るのも魅力!
今回お伝えしたような糖度の高い甘いトマトは、現代「フルーツトマト」と言われていますが、フルーツトマトとされる目安は、糖度が8度以上。本記事でお伝えしたアイコやフルティカトマトは、糖度10度前後が多いです。
甘いフルーツトマト、おやつ代わりにも食べられます。まずは実がなるのを楽しめるよう、気軽に甘いトマトの収穫を楽しみましょう!
まとめ
甘いトマトの育て方
・甘いトマトの品種はアイコやフルティカトマトなど
・実が付いたら、トマトの水やりを控える
・根を張るトマトは、深型のプランターを選ぶ
・肥料は有機肥料か、緩効性化成肥料
・雨の掛からない場所で育てる
・収穫は朝方が最も良い