春になるとあちこちで目にする機会が多いチューリップ。そんなチューリップをご自分の庭やプランターで一度は育ててみたいと思われる方も多いですよね。しかしチューリップの育て方をご存じないという初心者のあなた。大丈夫ですよ!
ポイントさえ押さえれば、チューリップの育て方はそれほど難しくはないのです。必ずと言っていいほど学校の花壇にはチューリップが咲いていましたよね。世界中で愛されるチューリップは、日本人にとっても馴染み深い春の花です。
あなたの花壇やプランターに色とりどりのチューリップが咲き誇れば、春の楽しみは桜だけではありませんよ!そこで今回は、チューリップ初心者さんにもわかりやすいようにチューリップの育て方を知り長く楽しむ5つのポイントをお伝えします。
チューリップの育て方を知り
長く楽しむ5つのポイント
植え方のコツ
プランターや鉢でのチューリップの育て方ですが、根が十分に張れる深めのものを準備してください。土は市販の培養土で結構です。そこにゆっくり効くタイプの肥料を混ぜ込み、消毒液で殺菌した大きくて重い球根を株間、球根1個分の間隔で植えます。
花壇の場合は、根が張りやすいように十分に耕してください。チューリップは連作を嫌いますから、なるべく同じ場所への植え付けは避けた方が良いです。肥料を混ぜ込み株間、球根2~3個分の間隔で植えます。ここでひとつコツをお教えします。
チューリップの球根には、葉が出る方向というのがあるのをご存知でしたか。球根を上から見た時、ぷっくりと膨らんだ反対側、つまり平らになっている方から最初の大きな葉が出ます。ですから植える時に球根の向きを揃えることで、花が咲いた時のバランスが良くなります。
無秩序に植えると、葉がたくさん重なり合ったり伸びる方向がバラバラになったりと、花によって育成条件が違ってきますから、ここは向きを揃えて植えることをおすすめします。
チューリップの球根を植える時期は、10月中旬~11月です。温かい地方なら年内いっぱいは大丈夫です。植えるのに適した時期の目安として、「紅葉の見ごろ」というのがあります。紅葉の見ごろとともにチューリップの球根を植えることを覚えておくといいですね。
芽が出ていなくても水やりを!
では、チューリップの育て方で最も大切なことを説明します。チューリップの発芽には冬の寒さが必要不可欠。冷たい土の中でしっかりと寒さを感じてから発芽します。そのため発芽までに時間がかかりますが、決してほったらかしではいけません。
土が乾いたら、水をたっぷりあげることを忘れないでください。花どころか芽さえも出ていないので、どうしても水やりを忘れがちになる時期です。しかしこの時期に水やりを忘れると、チューリップは発芽しません。
チューリップは水が大好きです。それは球根の時でさえも。けれど毎日水をあげては球根が腐ってしまうので、土が乾いたら水をたっぷりあげてください。芽が出たら水やりはもちろん、10日に1回の割合で液体肥料を与えてください。
来年の球根のために
花が咲き終わったら葉を残して花の下で茎を折ります(花がら摘み)。決して葉を取ってはいけません。葉は球根に栄養を貯めるために必要不可欠。これも、チューリップの育て方では重要な部分です。
そしてもうひとつ。来年大きな球根を残すためには、花が散ってしまう前に花がら摘みを済ませることです。花がら摘みが終わったら、水をあげないでください。球根が腐ってしまいます。
そして葉や茎が枯れたら球根を掘り出すサインです。試しに掘ってみて、球根が茶色く色づき始めていたら掘り出します。土を落とし、風通しが良く雨に濡れない涼しい日陰で保管してください。この時に小さな球根が取れた場合、その球根は咲くまで数年を要します。
チューリップの栽培環境とは
チューリップの育て方を理解するためには、チューリップの理想的な栽培環境を知ることが必要ですよね。チューリップの原産国は地中海地方。夏は涼しく乾燥し、冬は雨が多く湿度が高いという地中海性気候で育ちました。
その為チューリップは寒さに強く暑さに弱い植物です。雨の多い冬、チューリップは土の中でぐんぐんと根を張り力強く生きています。ですから冬場の水やりがチューリップの育て方の鍵となるのです。
しかし、育て方に注意していても寿命には逆らえません。高温に弱いチューリップは23℃を超えると枯れてしまいますから、花が咲き始めるとその寿命は短いです。そこで、寿命の短いチューリップを1日でも長く楽しむためのコツをお伝えします。
長く楽しむためには
温度も重要ですが、チューリップは花の開閉を13回繰り返すと終わってしまいます。日中、太陽の光を浴び暖かくなると花は開き、夜、寒くなると花が閉じます。温度差の激しい日向では、花の開閉が頻繁に行われるのです。ですから、花を長く楽しむためには花の開閉を極力抑えることが重要になってきます。
そこで、蕾が色づき始めたら半日陰へと移動させます。もうひとつ、花を長く楽しむための方法として、早咲き、普通咲き、遅咲きタイプを組み合わせて植えることです。本来14日ほどで枯れてしまうチューリップを、品種の組み合わせ次第では1カ月以上楽しむことができます。
いかがでしたでしょうか。チューリップの育て方を知り長く楽しむポイントをお伝えしました。初心者さんも既にチュリーップを育てた経験がある方も是非今回お伝えしたポイントを参考にしてみてください。
冬場の水やりを忘れないことと、花がら摘みのポイントさえしっかり押さえておけば、初心者さんでもチューリップの育て方をマスターしていただけます。花が咲くまで半年もかかるチューリップ。
長い時間大切に育てたチューリップはきっと可愛さもひとしおでしょうね!毎年新種が登場して、なんと今では8000種以上あるのですよ。咲き方も「一重」「八重」「フリンジ」「ユリ」「パロット」と5種類もあります。
チューリップの世界に足を踏み入れたら、なかなか抜け出せそうもありません!好きな花の形、色、咲くタイミング、それぞれを組み合わせて自分の好みのチューリップを楽しみましょう。
まとめ
チューリップの育て方で注意する点
・球根の向きを揃えて植える
・芽が出ていなくても水やりをする
・花がら摘みのあと、葉は必ず残す
・長く楽しむためには半日陰にする
・咲くタイミングの違う種類を組み合わせる