美味しい野菜の育て方に必要なたった5つのこと☆


最近では家庭で簡単にできる野菜の種類も増え、気軽に野菜栽培にチャレンジできるようになりました。それでも何からやればいいのかわからない。ちゃんと出来るか心配…。なんて方もいらっしゃると思います。

しかしそんなに身構えなくても大丈夫です!野菜にとって大切な「土作り」「日当たり」「水やり」さえ覚えておけば美味しい野菜が誰にでも出来てしまいます。

これから野菜作りに挑戦する方に知っておいてほしいのは基礎の大切さ。野菜を育てると言うと芽が出て収穫までのお世話がメインのように思うかもしれませんが、本当に大切なのはその前の段階です。

栄養を蓄えるための基盤となるのは何と言っても「土」です。種や苗を植える前に最適な土壌を整えてあげることが野菜作りの第一歩。始めてみればその奥深さにはまってしまうこと間違いなしの、美味しい野菜を育てるコツをご紹介します。

土壌の環境作り

成長に必要な水や養分、酸素を吸収するために欠かせない土壌は野菜にとってとても大切な場所と言えます。理想的な土壌は「保水力」「水はけの良さ」「保肥力」「活発な微生物」の揃った環境であること。

特に単粒構造の土より団粒構造の土の方がその性質に優れています。砂・粘土・腐植などによってできた粒がバラバラな状態を「単粒構造」と言い、その粒が複数集まってできた団子状のものが更に集まった塊を「団粒構造」と言います。

団粒構造の土は通気性も良いので、窒息状態による根腐れを防ぐことにも効果的。また、微生物の働きがなくなると団粒は単粒に戻っていまい、野菜の生育に欠かせない無機物が作られることもなくなってしまいます。

微生物の動きを活発化させ団粒化を維持するために、有機質肥料を混ぜて微生物が過ごしやすくすることも土壌作りに大切なポイントです。

 

土壌の酸性度を調節する

野菜の多くは酸度が中性に近い土壌を好みますが、日本は雨の影響で土が酸性になる傾向にあります。そこで石灰をいれてカルシウムやマグネシウムを補い、酸性化した土をアルカリ性に中和する作業が必要になります。

石灰には「消石灰」や「有機石灰」など種類がありますが、家庭菜園で一番使いやすく一般的なものは「苦土石灰」です。育てる野菜によって好む酸度が異なりますので、野菜によって酸度の調節をする必要も。

ただ、家庭菜園で作る範囲であれば中性付近に調整することで多くの野菜を育てることができます。やり方は1平米あたりに約100gの石灰をよく混ぜ合わせ、2週間程そのまま土と肥料、石灰が馴染むのを待つだけ。

酸度を調節した土に植えつけや種まきを行うことで野菜が育ちやすくなります。石灰を散布し過ぎないように注意してください。

 

野菜が過ごしやすい時期を知る

野菜に旬があるように、それぞれ種まきをするタイミングにも適した季節があります。時期を合わせることで発芽と生育の両方に適した温度を維持することができ、栽培も楽になります。

野菜にとっても過ごしやすい環境になり一番美味しい状態で成長してくれるので、人にも野菜にも嬉しいポイントです。種まきする季節は以下のように分類されます。

「春まき」…トマトやキュウリ

「夏まき」…ブロッコリーやキャベツ

「秋まき」…ホウレンソウや大根

「冬まき」…小松菜やアジミナ

サラダなどに人気のベビーリーフは収穫も早く、一年中いつでも種まきができるので初心者の方にもオススメです。

 

間引き

種まきをしたら成長に応じて「間引き」をすることが大切です。発芽後の成長した苗はそのままにしておくと葉同士が重なって影になる場所を作ってしまいます。

日が当たらない葉は養分を作ることができなくなってしまうので、苗の間隔を少しずつ開けてあげましょう。この作業を「間引き」と言います。また、株ごとに成長の差があると養分が偏って収穫量が減ってしまう恐れも。

葉の色が周囲と異なっているものや、葉の数が極端に違う苗などは早めに抜き取って、全体的な生育のスピードを整えることも重要です。十分な日光とバランスの良い環境が美味しい野菜を育むコツです。

 

水やり

季節や地域によって環境が異なり、雨の量や気温にも差がありますので、野菜の状態や天気によって水やりを調節する必要があります。暑い地域や夏場は、日中に土が湿った状態が続くと土の中の水が高温になり、根っこが蒸されて根腐れを起こしやすくなります。

寒い地域や冬場は、夜になって気温が下がると夕方の水が土の中で凍ってしまうことも。暑い時期や寒い時期は天気を把握して気を付けてあげることが大切です。

野菜によっても水の与え方に違いがありますが、一般的には芽がでるまではこまめな水やりをして、芽が出てすぐは水の与えすぎに注意します。発芽直後に水を与えすぎると、根の生育を弱めて張りが浅くなる原因に。

また、花に直接水をかけてしまうと花粉が流されたり花を傷めてしまい実の付きが悪くなるので、こちらも注意してください。

 

農家の間では野菜のおいしさは苗の段階で半分は決まると言われています。野菜にとって過ごしやすい環境を作り、苗作りに注意すれば美味しい野菜ができたようなもの。

ただ、水を好む野菜もあればあまり水を与えない方が美味しくなる野菜もありますので、育てる野菜の特徴を知っておくことが大切です。代表的な野菜の一例としては、キュウリやナスは水を好む野菜なので水切れに注意し、トマトは水を少なくすることで甘さとうま味が凝縮されます。

手をかけただけ収穫の喜びも美味しさも大きいものですよね。少し気を付けるだけで出来も変わってきますので、どうもうまくいかないという方は一度見直してみてください。

まとめ

美味しい野菜の育て方に必要なのは

・美味しい野菜は良い土壌環境から
・土壌の酸性度を調節
・野菜ごとの旬を知る
・間引きをして成長スピードを整える
・環境や野菜の種類によって水やりを調節


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