ハーブティーの香りには癒し効果があることはよく知られていますよね。ハーブティーは薬ではないものの、コーヒーや紅茶の代わりにハーブティーを飲むようになってから冷え症が軽くなった、むくみが取れたなど、体調が良くなったという方も多いのではないでしょうか。
ハーブティーを飲み慣れていない人にとってハーブティーを習慣にするのは難しいことです。なぜなら、朝コーヒーを飲みカフェインで頭がすっきりした経験があると、脳がそれを快感として記憶しますがハーブティーはカフェインが入っていないものが大半ですからそういう快感は得られないからです。
その一方で、心と身体の心地さが継続ししかも美味しく飲めるとしたら、ハーブティーの効果を実感できたとその記憶が脳に刻まれ習慣化することができます。そこで今回はハーブティーの効果的な正しい5つの飲み方についてお伝えします。
ハーブティーの効果的な
正しい5つの飲み方
なるべく専門店で購入しましょう
ハーブティー=ノンカフェインで身体に優しいカフェインを含む緑茶・紅茶・中国茶の原料のチャノキという植物は立派なハーブなので、これらに他のハーブをブレンドしても、ハーブティーと呼びます。また、ハーブティーは他のお茶と違い焙煎などの加工をせず、摘まれた葉や花の成分がそのまま体内に入るため元の品質がはっきり出ます。
実際、海外ではカモミールの花を摘んでいる時に他の似た雑草を摘んでしまいそれが毒成分を含んでいて大問題になった例がありました。ハーブティーにあまり身体への効果が感じられない場合は、淹れ方や飲み方の前に元のハーブの品質が考えられます。また、保存も問題です。
お茶はアルミ包装で酸化を防いでいますが、雑貨ショップなどではハーブティーは色や形を見せ、香りを外からでも感じられるようにきっちり包まれてはいません。ハーブはどんどん酸化していきます。
たまに気分を変えて一杯飲むのならそれほど品質を気にしなくても良いかもしれませんが、心身への効果を期待する際は、きちんと管理されている専門店のほうが安心して飲むことができます。試飲をさせてくれることも多いので、はじめのうちは自分好みのハーブティーを見つけることをおすすめします。
2種類のハーブティーを飲み分ける
ハーブティーには、ドライハーブとフレッシュハーブの2種類があり、それぞれに違いがあります。乾燥させてあるドライハーブは、1年近く保存が可能でティーバックなども出あるように手軽に飲めます。水分をなくしているので薬効成分が濃くなり、ハーブティーにした時のそれぞれがもたらす効果はアップします。
一方フレッシュハーブは新鮮な生の葉や茎・花弁にお湯を注ぎ抽出するので、成分の抽出はドライの1/3程度ですが野性的な強い香りが立ちます。家庭で無農薬栽培したハーブなら安心して使えますし、抽出液の色は澄んだグリーンやイエロー・グリーンで見た目にも美しいハーブティーですので、気分を上げる効果があります。
正しい淹れ方で香りや成分をきちんと出すのが大切
ドライハーブとフレッシュハーブでは、淹れ方も違います。正しく淹れると香りや成分をきちんと出すことができるので、ハーブティーにした時の心身への効果が高まります。
ドライハーブティーの淹れ方
1.ポットにハーブをティースプーンで2~3杯入れます。急須でもかまいません。
2.ポットにお湯を注いで蓋をします。
3.葉や花は3分、実や根は5分程度を目安に蒸らします。
4.カップにゆっくり注ぎます。
フレッシュハーブティーの淹れ方
1.ハーブをきれいに洗って、水気を切っておきます。
2.ハーブを掌で軽く叩き、大きいものはちぎってティーポットの中へ入れます。細かく切る必要はありません。
3.お湯をポットに注いでから蓋をし、3~5分ほど蒸らします。
4.ポットを2~3回水平に回し、濃さを均等にしてからカップに注ぎます。
いずれの場合もお湯は90度くらいの熱湯を使い、ポットとカップを温めておくのがハーブティーを美味しく効果的に飲むコツです。そして最初に成分がほぼ出てしまうので1回目で飲み切ってください。
飲みにくい時はハチミツ、牛乳、アイスティーで
ハーブティーの干し草のような風味が苦手な方も多いですよね。多少のクセや渋味もハーブティーの魅力なのですが、ハチミツで甘味を加えるとより飲みやすくなります。牛乳を入れて飲むと美味しいのがカモミールです。
煮出すか沸かした牛乳にティーバックを入れるとアップルミルクティーのようになり、身体を温め、安眠効果も期待できます。水出しアイスティーにするのもおすすめです。ビタミンC豊富なハイビスカスは10分も漬けておくとワインレッド色でほんのり酸っぱく美味しく出来上がります。
デトックス効果のあるミントティーも夏の水分補給にうってつけです。夏にハーブティーを飲み始めるのもハーブティーの効果を早く感じられてハーブティーを習慣化するきっかけになります。
また、色も美味しさを感じる大切な要素ですが、お湯で出すとグレーっぽい色のマロウは水出しすると最初が透明なブルー、時間が少し経つと紫に、さらにレモン汁を加えるとピンクに変化する、まさにアイスティー向きのハーブです。粘膜を守るハーブなので胃腸や呼吸器に効果的です。
飲むと調子が悪くなる場合があるのに注意!
薬草はほとんどがそうですが、ハーブの多くは毒にあたる成分を含んでいます。ハーブティーを継続して飲み、健康や美容への効果を期待する場合は、注意が必要です。
注意するべき主なハーブティー
カモミール・エキナセア・カレンデュラ(キク科)・・・ブタクサやヨモギにアレルギーのある人は、かゆみを感じたり、息苦しくなる症状が出ることがあります。
フェンネル・コリアンダー(セリ科)・・・メロンを食べると口の周りがかゆくなるような人は、同じような反応を起こすことがあります。
セントジョーンズワート(オトギリソウ科)・・・鎮静作用や抗うつ作用があり治療にも用いられるハーブですが、血圧や体温を上昇させるので降圧剤と併用することは大変危険です。20ケ国以上で毒草と指定されているほどですので、専門家の指導が必要です。
ローズマリー・セージ(シソ科)・・・血圧を上げる作用があるので、高血圧には不向きです。
花粉症などのアレルギー疾患を持つ人は、何科の植物に反応するのかを調べ、飲みたいハーブティーの植物を確認して飲むのが安心です。また薬を服用していると深刻な症状を起こす場合もあります。いずれにしても、飲んで調子が悪くなった時はすぐに医師の診断を受けてください。
女性には妊娠中や授乳中は多くのハーブティーがNGになりますが、時期によっては飲むとよいハーブティーもあります。最近はアロマや漢方を積極的に取り入れている産婦人科医も多いので、指導を受けるのが良いでしょう。
いかかでしたでしょうか。ハーブティーには心身への様々な効果があり、ストレス社会にはぜひ取り入れてみたいもののひとつです。何よりも、香りの種類が豊富で手軽にリラックスやリフレッシュできるのが一番のメリットではないでしょうか。
コーヒーのブレンドは素人ではできませんが、ハーブティーのブレンドなら誰でもできるため、自分の今の状態に最適のハーブティーを自分で作ることができますよ。
なお、ハーブティーはオーガニック製品を販売しているショップにも置かれていることが多いためハーブティーもオーガニック製品だろうと思われがちですが、オーガニックハーブティーを名乗るためには有機JASマークを取得しなければなりません。
ハーブティーの効果をより多く感じるためにオーガニックにこだわるのであれば、ネットショップなどで購入する際も認定を受けていることを確認してから買ってくださいね。
まとめ
ハーブティーの効果的な正しい5つの飲み方は
・なるべく専門店で購入する
・ハーブティーには2種類ある
・正しい淹れ方で香りや成分をきちんと出すのが大切
・美味しく飲めるいろいろな方法がある
・飲むと調子が悪くなる場合があるのに注意する