シクラメンの育て方に必要な5つのポイント


シクラメンは私達が身を縮めてしまうような冬の寒さにも負けずに、次から次へと花を咲かせて花の少ない冬に彩りをくれる花ですよね。シクラメンの育て方を知らない人にも購入される理由は、多くのシクラメンが底面給水鉢という鉢底に水を溜めておくタイプの鉢で売られていて、新たに植え替える必要がなく水やりの管理がしやすいから。

実際にシクラメンの育て方を調べないままなんとなく育てていても寒さに強いシクラメンはきちんと水やりさえしていれば急に枯れてしまうことはありません。しかし、ただ水やりをしているだけでは最初はたくさん花を咲かせてくれていたのに段々と小さな花しか咲かなくなり、花数が減ってスカスカの寂しいシクラメンになってしまいます。

開花時期半ばから葉ばかりのシクラメンにならないようにするためには、シクラメンの育て方を知って普段のお世話を一工夫する必要があります。また、シクラメンは上手に管理できれば翌年の花も期待できます。そこで今回はシクラメンの育て方に必要なポイントについてお伝えします。

シクラメンを日当たりの良い場所に置く

シクラメンの育て方を知らない人がぶつかる悩みに、葉の変色や新芽が育たないといったことが挙げられます。シクラメンが植えられている底面給水鉢は室内管理が楽なために鑑賞しやすい場所に置く人が多いのですがシクラメンは日当たりの良い場所が好きな植物。

特に花を咲かせている間の日照不足は株が弱り葉が黄色く変色してしまう他、小さな花芽が育たない原因になり、新芽が育たないと花数が減ってしまうので、その結果として開花時期なのに花数が少ないスカスカのシクラメンになってしまいます。

そうならないように日当たりの良い場所に置くことが大切なのですが、一方は日光を浴びていきいきとしているのに、反対側は陰になってしまって片側だけ黄色く変色してしまったということのないよう、どの葉も光を受けられるようにたまに鉢を回してまんべんなく光を当てることが綺麗なシクラメンの姿を保つポイント

リビングや玄関など太陽の光を受けにくい室内で育てているとどうしても葉が変色してしまいますが、少し変色が気になってきた程度であればその時点で日当たりの良い場所に移動すればシクラメンはすぐに元気になります。新しい花芽がたくさん覗いている時もできるだけ日当たりの良い場所に置くことで花芽が育つので花数を減らさずに済みますよ。

 

暖房のきいた部屋では萎れてしまう

シクラメンは寒さに強く、暑さには弱い植物です。シクラメンの育て方で大切なのは置き場選びと言っても過言ではありません。シクラメンが好む気温は10〜20度と言われていて、暖房のきいた暖かな部屋はシクラメンにとっては暑く苦手な場所。

リビングやキッチンなどの暖かな場所よりも廊下や玄関などの気温が低い場所に置くことをおすすめしますが、そのような場所に置いておくと日照不足に陥りやすいので定期的に日光に当てるようにしましょう。

しかし、寒さに強いと言えど霜には弱いので0度以下では枯れてしまいます。玄関や廊下、日中日当たりが良い窓際なども朝晩は冷え込みますから、置き場所の気温にも注意が必要。

室内でシクラメンを育てていると小さな虫やカビに気づくことがあります。これは風通しが悪い環境にあると起こりやすいトラブルで、シクラメンは放射状に茎を伸ばすので下の方に生えている葉や株元部分はどうしても風通しが悪くなります。カビやハダニを予防するためにも風通しの良い場所に置くか、こまめに換気しましょう。

 

シクラメンの新芽を育てるために必要な作業を覚える

シクラメンは育て方次第でどんどん花を咲かせてくれます。シクラメンの花は10日程咲いた後、段々と萎れていき、萎れた花をそのまま放置しておくと種を付けて子孫を増やすことに体力を使ってしまって株が弱ります。

萎れたものは付け根から捻り、優しく引っ張るようにして早めに摘み取りましょう。その際、萎れた葉や変色した葉も摘み取れば虫や病気を防ぎます。購入時に咲いていた花が萎れていくのに対し、葉は栄養と日光を吸収して大きく育っていきますよ。

すると、大きな葉に隠れた小さな新芽は光を浴びることができず日照不足で萎れたり枯れてしまうのですが、「葉組み」と呼ばれる葉の位置を整理する作業をすることで新芽にも日光を当たるようにします。

この葉組みという作業はシクラメンの育て方特有のもので、株の中心に生えている葉を外側の葉に引っ掛けるように引っ張り出して、中心部分に光が当たるように葉を整理する作業です。この作業をするだけで花数を減らさずに済むので、萎れた葉を摘むついでに実行して下さい。

 

シクラメンの水やりと肥料に関しての注意点

シクラメンが底面給水鉢に植えられているのは室内で飾りやすいからという理由ではありません。シクラメンは塊茎という葉や新芽の元にある球根のような部分や葉に水がかかるとすぐに傷んだり腐ってしまいます。

その反面、水をよく吸い上げるために水切れにも注意が必要で、底面給水鉢はこの2つの性質を持つシクラメンにぴったりの鉢と言えます。シクラメンの育て方が簡単なのは底面給水鉢に助けられている部分が大きいことがわかります。

底面給水鉢で育てていても、土の中の肥料の濃度を調節するために月に一度は株に水がかからないやり方で土から水やりをします。シクラメンはたくさん花を咲かせるため、冬でも肥料からの養分が必要。

栄養不足にならないために開花期間は固形肥料と液体肥料を与えなくてはいけません。どちらの肥料もシクラメン専用のものが多数販売されているので初心者やシクラメンしか育てていないのであれば専用の肥料がおすすめ。

開花期間中は購入した肥料に記載されてある用量や与える頻度に従って肥料を与えます。新しく肥料を追加する時は肥料の濃度が濃くなりすぎないよう残っている古い肥料は取り除いてから与えましょう。

 

来年もシクラメンの花を咲かせるために

シクラメンは花が落ちたら終わりと思っている人も多くいますが、シクラメンは上手に夏越しすれば翌年の冬も花を咲かせてくれます。夏のシクラメンの育て方は2つあり、シクラメンを早く咲かせたいのであれば休眠させない方法を、次の冬も確実にシクラメンを咲かせたいのであれば休眠させる方法を選択。

初めて育てる人にはシクラメンを休眠させる育て方が簡単で、次の冬に花を楽しめる可能性も高い方法。休眠させずに夏越ししたシクラメンは11月、12月から花を咲かせてくれます。葉を残したまま過ごすので、光合成して養分を溜め込むことができます。休眠させないやり方では5月頃のまだ花が残っている時に一回り大きな鉢に植え替えます。

新しい鉢に植える時、完全に埋めてしまわずに球根部分の上部分を3分の1から半分ほど出して植え付けます。継ぎ足す土はシクラメン専用の土を選び、水や肥料を与える頻度は減りますが夏が来るまでは冬と変わらず与えます。

休眠させる方法では5月頃、新しい花が咲かなくなってきたら肥料を与えるのをやめ、水やりの頻度も控えます。花が全て咲き終わり6月になったら残っている葉も取り除き、水を一切与えないようにします。それからは夏が終わるまで涼しい場所で管理します。

シクラメンは冬の育て方より夏越しが難しい植物で、どれだけ手をかけても腐ってしまったものは処分するしかありません。腐ってしまうことも念頭に置いて夏越しにチャレンジして下さい。実は夏越しできても普通は購入時のような豪華な姿は見られません。ですが、夏越しして新しい新芽が見えた時は嬉しいもの。

 

さて、シクラメンはシンプルな花を咲かせるものから、見た目華やかな八重咲きやフリル咲きなど様々な種類が店頭に並び、値段も比較的安価で手に入る花です

シクラメンの育て方に特に難しい部分はありませんから、ご家庭で育てる冬の定番の花として迎えて下さい。寒い冬に華やかな鉢植えが家の中にあるだけで部屋が明るくなりますし、どんどん花を咲かせるシクラメンを見ていると寒さで塞ぎがちな気持ちも温かくなりますよ。

シクラメンの育て方のポイントを押さえておけば見た目の寒そうなシクラメンにはなりませんから、シクラメンを育てたいと思った人も、今までスカスカのシクラメンになってしまっていた人も、気に入ったシクラメンを手に入れたら今回お伝えしたシクラメンの育て方を実践してたくさん花を咲かせてみてはいかがでしょうか。

まとめ

シクラメンの育て方で簡単に実践できるポイントとは

・日当たりの良い場所に置き全体に光を当てる
・気温が10〜20度の場所に置いて霜に注意する
・定期的な葉組みをして風通しの良い場所に置く
・水切れに注意し開花期間中は肥料を定期的に与える
・夏越しするなら雨に当たらない室内の極力涼しい場所で管理する


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