ヨーロッパの街角がお手本!ゼラニウムの育て方

ヨーロッパの街角がお手本!ゼラニウムの育て方
雑誌やテレビでヨーロッパの画像・映像を見て、素敵な街角にうっとりすることがありますよね。ヨーロッパの街角を鮮やかに彩っているゼラニウムの育て方を知れば、美しいゼラニウムをお庭や窓辺に取り入れることも出来ます。

クラシックな古めかしいヨーロッパの小さな街角が、あんなに魅力的に見えるのは街を美しく彩り、人々を魅了しているのは小さな花々が咲き誇る景観から感じられることも珍しくありません。そうした街角を彩る花の代表がゼラニウムなのです。

ゼラニウムはヨーロッパの気候に合っていて、長く咲く上に古くは魔除けや厄除けになるとされていました。虫除け効果もあり、丈夫で育てやすいという点も魅力です。

そこで今回は日本でも育てやすいゼラニウムの育て方をお伝えします。失敗の少ないゼラニウムの育て方をマスターして、お庭や窓辺をヨーロッパの街角のようにオシャレに彩ってみましょう。

ゼラニウムの特性

ゼラニウムの育て方を知る上で、まず大切なのは特性を知ることです。育てやすい植物とはいえ、特性を理解し、より美しい花を咲かせましょう。

ゼラニウムは種類も色のバリエーションも多く、寒すぎなければ1年中花が楽しめる植物です。日当たりを好みますが、高温多湿は少し苦手なので、夏は置き場所など気をつける必要があります。

 

ゼラニウムの育て方のコツ 植え付け時期・苗の選び方

【 植え付け時期 】

3月下旬~6月が適していますが、基本的に真夏と冬以外なら、植え付け・植え替えともに可能です。

【 苗の選び方 】

ゼラニウムの苗は4月~5月にたくさん出回ります。ひょろひょろ間延びしたものは避け、株全体がしっかりしてコンパクトな苗を選びましょう。葉に変色があったり、虫食いのある苗は避け、わき芽や葉の数が多く、根元もしっかりしているものが良い苗です。

 

ゼラニウムの育て方のコツ 用土の準備・鉢の選び方

【 用土の準備 】

ゼラニウムは湿気や強い酸性を嫌いますので、通気性が良く、水はけのよい、弱酸性の土がおススメです。弱酸性に調整された市販の培養土を使うか、使い古しの土や花壇に植える場合は、苦土石灰を混ぜておきましょう。

酸性度が強い鹿沼土は向きません。また元肥として、緩効性の化成肥料か牛ふん堆肥を1割ほど加えておくと良いでしょう。

【 鉢の選び方 】

ゼラニウムは成長が早いため、少し大きめの鉢を選びましょう。多湿を嫌うので、通気性の良い素焼きやテラコッタの鉢がおススメです。プラスチック製の鉢を用いる場合は、穴がたくさん開いている物を選ぶと水はけが良くなります。

 

ゼラニウムの育て方のコツ 置き場所・水やり・肥料

【 置き場所 】

ゼラニウムは日当たりが良く、風通しの良い場所に置くのが適しています。雨に当たると葉や花が腐りやすいため、長雨の時には軒下など雨のかからない場所に移動させるか、雨よけを施しておくと安心です。庭植えした場合は、梅雨の時期に株を切り戻しておくのも良いでしょう。

【 水やり 】

過湿を嫌うため、鉢植えの場合は土の表面が乾いてからたっぷりと水を与えます。基本的には1日1回で、乾きすぎる時だけ1日朝夕の2回。やり過ぎは根腐れにつながりますのでご注意ください。花や葉にかけないように、根元の土に注ぐように与えるのがコツです。

【 肥料 】

ゼラニウムの肥料には、リン酸(P)成分が多い化成肥料が適しています。液体肥料よりも緩効性のものを置き肥する方が良いでしょう。生育が盛んな3月と5月、9月と11月頃に与えてください。

 

ゼラニウムの育て方の注意点 夏・冬の管理のポイント

【 夏の管理のポイント 】

ゼラニウムは比較的暑さや乾燥には強いのですが、昨今の日本の猛暑には注意しなければなりません。高温のせいで葉の色が褪せて白っぽくなってしまうこともあります。夏バテを避けるためにも直射日光の当たる場所は避け、風通しの良い明るい半日陰に置いた方が安心です。


【 冬の管理のポイント 】

品種によっても耐寒性は違いますが、冬でも5℃以上ある温かい地域なら戸外での冬越しが可能です。凍てつくような日が続くと傷んでしまいますので、軒下に置くか、雨風が当たらないように防寒する必要があります。水のやり過ぎに気をつけ、乾かし気味にしましょう。

室内の日差しの入る暖かい窓辺に置くことができれば、冬でも花が見られます。ペラルゴニウムとセンテッドゼラニウムは、10℃程度の気温の場所に1か月以上置かないと花芽がつかない性質があるので、暖房の効いた部屋には置かないように気をつけましょう。

 

ゼラニウムの育て方の注意点 病気・害虫の予防

ゼラニウムがかかりやすい病気としては、カビが原因のうどんこ病・茎腐病(ブラックレッグ)・灰色かび病などがあります。葉に斑点が出たり、葉が白い粉を吹いたり、茎の根元から腐ってきたりしたら、病変部分をすぐに取り去りましょう。

病気を防ぐには、水はけのよい土を用い、過湿しないように乾燥気味に管理することが大切です。また葉が混んでいるところは、枝をさばいて風通しを良くしておきましょう。

アブラムシやハダニ、ハマキムシなどの予防には、オルトランを用いるとよいでしょう。カイガラムシが付いた場合には、歯ブラシでこそげ落とします。アクテリック乳剤を定期的に用いるのも良い方法です。

 

ゼラニウムの育て方の注意点 姿の整え方

枝が枝分かれせずに伸び過ぎて、間延びしてしまっている残念なゼラニウムを時々見かけます。コンパクトで可愛らしい姿を保つには、普段から脇芽が出るように茎の先端の芯を摘み取りながら育てましょう。

茎が長く伸びすぎてしまった場合は、切り戻して茎を短く切り詰めます。9月頃に雨の日を避けて作業を行いましょう。茎の半分ほどの位置の節の上で切ると、節にある脇芽が伸びてきます。

 

オシャレなゼラニウムの育て方 ハンギングで楽しむ方法

ヨーロッパの街角をお手本にしようと思っても、日本の住宅では窓辺に飾るのが難しい場合もあります。そんな時にはハンギングに仕立ててみるのもおススメです。

ハンギングバスケットやスタンド型のバスケットを用い、枝が鉢から垂れるように育てるのです。こうした育て方に向いているのはアイビーゼラニウムです。

まずバスケットの中に水苔を敷き、バーミキュライト・パーライト・ピートモスなどを使って苗を植えて育てます。夏は半日陰に置いて暑さから守りましょう。

 

このように、ゼラニウムの育て方は、それほど難しくありません。初心者でも育てやすい花です。種類や色も様々で、自分の好みに合ったものを楽しむことができます。

ただし気をつけるべきなのは水やりの頻度です。湿っぽいのが嫌いなゼラニウムには水のやりすぎが一番良くありません。「土が乾くまでは水をやらない。乾いたら、鉢底から水が流れ出るまで根元にしっかりと水を与える」という点を、しっかり覚えておきましょう。

手間暇を掛けても花が楽しめるのは1シーズンだけという植物もありますが、ゼラニウムはそれほど手間を掛けなくても長く咲いてくれる、とてもお得感のある魅力的な花です。

この機会にゼラニウムの育て方のコツをぜひマスターして、ヨーロッパのオシャレな街角のような素敵なお庭やベランダづくりに生かしましょう!


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