花を長持ちさせて長く楽しむ5つのコツ

花を長持ちさせて長く楽しむ5つのコツ
花を飾る時って、どうやって飾ろうかと考えると同時に、できるだけ飾った花を長持ちさせたいと思いますよね。花を長持ちさせる方法として、漂白剤や砂糖、10円玉を入れるなどの「水に何かを入れる」というやり方もよく紹介されています。

でも、一つの健康法がすべての人にマッチしないのと同じように、これさえやればつぼみも全部開いて花も1週間以上長持ちする・・・というような方法は残念ながら存在しません。

その代わり、当たり前だと思われていることを改めて見直すことで、「なぜ、それを行うのか」を理解すれば、その方法は意外に単純なことだというのがわかるはずです。そこで今回は花を長持ちさせて長く楽しむ5つのコツについてお伝えします。

 

花を長持ちさせて

長く楽しむ5つのコツ

 

水を溜めてその中で水切りをする

まず、切り花は茎の中にある水分を吸い上げる管が唯一の生命線です。それをつぶしたり塞いだりしないことと、雑菌やバクテリアを吸わせないことが花を長持ちをさせるためにとても重要になります。

そのため、バケツや洗面台などの水をためるところはきれいに洗いましょう。花束やブーケは、保水材がゼリー状だった場合はそれを洗い流し、茎から白い汁が出ていたらそれも洗います。

もしも買ってきた花がぐったりしていたら、広げた新聞紙の上に花を横たえて垂れた花首などを起こして整えてから、花がすっぽり隠れるように新聞紙で細めにしっかりと巻きます。茎は10㎝以上見えるように出して水につけて1時間以上置くと水を吸いますのでそれから水切りをしてください。

水切りは、茎を1本ずつ水の中に深めに入れ根元から約3cm以上のところをよく切れるハサミやカッターで表面積が大きくなるよう斜めにカットします。更に傷や変色している部分を切って菌が入るのを防ぎます。

面倒だからと全部の花を活けたい長さまで切ってからまとめ、蛇口から流れる水にかざしながら一気に水切りをしたくなるかもしれませんが、水圧がかかることで茎に空気が入るのを防ぎ水の吸い上げが良くなり花が長持ちするので、水の中で行ってみてください。

 

小さすぎるつぼみや多い葉を適度に取る

枝にいくつも花をつけるスプレー咲きの花は、次々につぼみが開くので花が長持ちすると思われますが、必ずしも全部のつぼみが開くとは限りません。つぼみを開かせるのにはかなりエネルギーを使うので、根から切り離されると小さなつぼみまで栄養が回らないからです。

特にカーネーションやキクは、濃い緑色の固く小さなつぼみはほとんどが咲かずにしおれてしまいます。そこで、花びらの色が見えないくらいのつぼみはアクセントに1つくらい残してあとは取ってしまいましょう。これで、今咲いている花も長持ちします。

また、葉っぱがたくさん残っていると、表面から水分を蒸発させているため密集した部分は蒸れやすいので取ったほうが花が長持ちします。その時、乱暴にむしると茎が傷み、水を吸い上げる管をつぶしてしまうので丁寧に取り除きましょう。

 

水をきれいに保つ

花を長持ちさせるためには、水替えを毎日行うのがベストですが、花を活け直すのが大変ですよね。延命剤があれば、水替えの回数を減らすことができます。延命剤には殺菌剤と少量の糖分(栄養分)が入っています。

花屋さんで50円くらいですしサービスでくれることもあります。小さめの花瓶に入る量ならば最初に半分だけの量を入れて口を閉じておけば3~4日後に水を替える時に残り半分を入れることでそこから更に3~4日は大丈夫なことが多いです。

もちろん、バラのようにデリケートな花や大きめの花瓶に活ける場合などは、毎回水を替え延命剤をその都度入れることで花が開ききり長持ちしますので、数百円で買える延命剤を備えておくのもおすすめです。

漂白剤、砂糖、重曹などは、量が適当だと失敗します。砂糖は菌の増殖にもつながりますし、漂白剤は殺菌にはなりますが濃度が濃ければ逆効果です。10円玉も、10円玉を洗ってよくすすがないと、むしろ雑菌を入れることになってしまいます。

 

枯れた部分を取り除き茎を短くしていく

花をぎゅうぎゅう詰めに活けている時は特にそうですが、枯れてしまった花を取り出さないでおくと、そこからはエチレンガスが発生して一気に他の花も弱らせてしまいます。エチレンガスはバナナを熟させるのにも使う老化物質ですので、枯れてしまった花は抜き、元気なものだけを活け直すようにしましょう。

これで、元気な花への影響がなくなるので花が長持ちします。茎も毎日1㎝くらい水切りをするとよいのですが、もし茎がとろけたりぶよぶよになっていたりしたら菌が繁殖しているのでそこから3㎝以上は切ってください。

 

なるべく涼しいところに置く

花を長持ちさせたい場合、部屋の中で飾る場所として一番適しているのは玄関です。直射日光が当たらず外の空気も適度に入ってきて、気温も15度~20度前後と安定しているからです。お客様を迎える時だけでなく、毎日行き来するところでもありますので、気分も明るくなります。

そうはいっても、常に目に触れるところにも飾りたいですよね。真夏や真冬の窓辺以外でエアコンや暖房が直接当たる位置でなければそれほど神経質にならなくても大丈夫です。小さめに飾れば移動もできて便利です。

 

いかがでしたでしょうか。このように常に切り口からきれいな水を吸わせてあげることで花は長持ちしますが、それでも日が経つにつれて水を吸い上げる力は弱くなっていきます。

大きな花瓶に活けていた花たちは小分けにして、15㎝くらいに切って小さな器に活け直せば水を吸い上げる距離が短くなるのでそこからさらに数日は持ちますし、もっと短く3㎝~5㎝に切ってグラスや平たい器に浮かべても良いでしょう。

花首を水に浮かべると花の正面の顔が常に見えますし、花がたくさんあるのならいくつも浮かべるととても華やかでおしゃれっぽくなります。その場合は花の内側に水が入らないように気をつけるとより花を長持ちさせられます。何をしても花首がだらんとしている場合などはこの方法はおすすめです。

どんなことでも基礎は大切ですが、おろそかにしがちでもありますよね。でも、正しいやり方でほんの少し手間をかけてあげることで、それまで数日でだめになっていた花が1週間、10日と長持ちしたら、また次も花を飾ろうという気持ちになれるのではないでしょうか。ぜひ、最後の最後まで花を楽しんでくださいね。

まとめ

花を長持ちさせて長く楽しむコツは

・水をためてその中で水切りをする
・小さすぎるつぼみや多い葉を適度に取る
・水をきれいに保つ
・枯れた部分を取り除き茎も短くしていく
・なるべく涼しいところに置く


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