花の種類と育て方!初心者でも失敗せず楽しめる7つの花々

「花は大好きだけど、自分で育てるのは自信がないな」と思う方は多いかもしれません。花も種類が多いのでどれを選んでいいかわからない、きちんとお手入れができずに枯らせてしまうかもしれない、種や苗以外に何を揃えたらいいのかよくわからない…など、理由は様々でしょう。

しかし、花は本来人間の意思に関係なく生まれ育ってきたものです。もちろん、花を美しく長持ちさせるにはお手入れが要りますが、できるだけ少ない手間できれいな花を楽しめるとしたら、自分で育てることに対してのハードルが低くなるのではないでしょうか。

ここでは、ガーデニングの初心者の方でもトライできるように、少ない手間で花を楽しめる花の種類を7つお伝えします。季節ごとに楽しめる花々を選びましたので、ご覧ください。

 

花の種類と育て方!
初心者でも失敗せず楽しめる7つの花々

 

早春に咲く花その1・クリサンセマム

クリサンセマムは公園の花壇やプランターなどでよく目にする、マーガレットの花姿に似た花の種類です。白と黄色の花色があり、白は「ノースポール」、黄色は「ムルチコーレ」と呼ばれています。キク科の一年草で、たいへん丈夫な性質を持っています。

苗を植える時は、植え付ける土に市販の培養土などを加えて水はけを良くしておきます。

鉢植えなら4号鉢(直径12㎝、土の容量0.6リットル)以上の鉢に、地植え(地面に直接植える)なら15~20cmの間隔を空けるようにします。緩効性肥料(ゆっくりと栄養を与える肥料)を混ぜ込んでおくとさらに良いでしょう。

日当たりのよいところを好み、日照不足では茎がひょろひょろとし、花つきも悪くなるので気をつけましょう。また、花が咲き終わったら花がら摘み(咲き終わった花を摘むこと)をこまめに行ってください。

花が全て咲き終わったら花茎の切り戻し(丈夫な新芽を出させるために、枝や茎をカットすること)を行うと、また花をつけます。花は1~6月まで楽しめます。

 

早春に咲く花その2・クロッカス

クロッカスも早春に咲く代表的な花の種類です。アヤメ科のクロッカス属で、2~4月にかけて花を楽しむことができます。

前年の9~10月に球根を植えます。水はけのよい土に緩効性肥料を混ぜ込み、鉢植えなら4号鉢に5球ほどを目安として、2~3㎝の深さに植えます。地植えでしたら5cmほどの深さに。

クロッカスは高温多湿を嫌う花の種類です。水の与えすぎは根を腐らせるので禁物です。また、花弁に水がかかると萎れるので、気をつけながら水を与えましょう。そしてもうひとつの大きな特徴は、非常に耐寒性があり、一定の寒さに合わないと花が咲きづらくなることです。

過保護になりすぎないことも大切です。また、花がら摘みもこまめに行ってくださいね。

 

春に咲く花その1・ナデシコ

古くから日本人に愛されてきたナデシコも、育てやすい花の種類のひとつです。ナデシコ科の一年草(品種によっては宿根草)ですが、花の時期は4~10月と、長期間にわたって楽しめます。

育てる場所は日当たりのよく、風通しの良い場所で。また、水の与えすぎは根腐れの元となりますので、土が乾いたタイミングが目安となります。そして開花時期が大変長いので、花が咲いたら10日に1回は液体肥料で追肥(生長中の植物に肥料を与えること)を施し、栄養を補ってください。

また、寒さには比較的強い花ですが、梅雨の時期の高温多湿には弱い性質を持っています。この時期は特に花がらをこまめに摘むようにして、株が蒸れないように注意しましょう。

 

春に咲く花その2・バーベナ

バーベナとは、クマツヅラ科バーベナ属の植物の総称です。サクラソウを小型にしたような愛らしい花姿が特徴の花の種類です。

園芸種が多数あり、花色の数もさることながら、高さも芝のように地面を這うタイプのものから、草丈が1mになるものまで様々です。育てる環境に合わせて苗を選ぶと良いでしょう。花の時期は5~10月と、長く楽しめます。

苗は日当たりがよく、水はけのよい所に植えます。横方向に枝を伸ばす性質があるので、あまり密に植えないようにしましょう。開花時期が長いので、月に1~2回は液体肥料で追肥を施します。そして2ヶ月に1回は固形肥料を根元に置いて、栄養分を切らさないようにするのが、美しい花を咲かせるコツです。

暑くなると花が咲かなくなりますが、切り戻しをし、追肥を施すとまた咲くようになります。

 

夏に咲く花その1・トレニア

トレニアはナツスミレとも呼ばれ、ビオラに似た小さなかわいらしい花をたくさん咲かせる花の種類です。花色も白・紫・ピンクなど様々。しかしスミレ科ではなく、アゼナ科に属する植物です。花の時期は6~10月と、真夏を超えます。

4~5月頃、十分暖かくなってから苗を植えつけます。日当たりの良い場所や半日陰ですくすく育ちますが、真夏時の直射日光は避けるようにします。土にはあらかじめ緩効性の肥料を混ぜ込み、週に1回は液体肥料で追肥を施してください。

また、生育の大きなポイントは水を切らさないようにすることです。土の表面が乾きかけているのを見つけたら、すぐにたっぷりの水を与えてください。手入れは特に必要のない花ですが、8月頃に花茎を5~6㎝切り戻すと、その後よりたくさんの花が咲くようになります。

 

夏に咲く花その2・ニチニチソウ

ニチニチソウは初夏から晩秋に渡って白やピンク・赤紫の花を咲かせるキョウチクトウ科の花の種類です。ひとつの花の寿命は3~5日と短いものですが、次々に花をつけます。排気ガスなど大気汚染に対する耐性もあるのです。

日当たりがよく、水はけの良い場所ならよく育ちます。乾燥に強い花の種類ですが、蒸れには弱いので梅雨時には雨が直接あたらないよう心がけましょう。草丈が大きくなってきたら、摘心(わきから枝葉を増やすために、茎や枝の先端の芽を摘むこと)を行うと、こんもりとしたきれいな形に育ちます。

開花の時期が長いので、1か月に1回、窒素分の少ない固形肥料で追肥を施すと、安定して花を楽しむことができるでしょう。

 

秋に咲く花・カランコエ

カランコエはベンケイソウ科の多肉植物で、肉厚の葉に水分を貯めこむことのできる性質を持っている花の種類です。花の時期は10~5月ですが、秋冬に出回るものが花色がよく、より長く花を楽しむことができます。

水はけがよく、乾燥気味の土に緩効性肥料を混ぜ込んでから植え付けます。日当たりの良い場所が最適ですが、暑さには弱い性質があります。また、雨が直接あたらないようにし、水を与えるのは土の表面が乾いた2~3日後でOKです。

また、カランコエは「短日植物」の花の種類でもあります。これは「日照時間がある程度短くなると花芽をつける性質を持つ植物」という意味で、夜でも常に人工光が当たっていると花が咲きにくくなってしまいます。置き場所にも十分配慮しましょう。

 

以上、7つの花の種類をお伝えしました。植物を育てることにおいての楽しみは、花が咲いたときももちろんのこと、日々茎が伸び、葉が一枚一枚大きくなる成長過程にもあります。7つの花々は、どれもがある程度の強さを持ち、少し手を貸してあげるだけで、応えてくれるように成長するものばかりです。

これらの育てやすい花の種類でガーデニングに慣れてきたら、次はもう少し手がかかっても、好きな花の種類を育てることにチャレンジしたり、寄せ植えや庭のデザインなど、さらに楽しい花の演出ができるようになるかもしれません。

花を育てることに少しでも関心があるのなら、まずは一鉢や一株から始めてみてください。花と向き合っていれば、きっとあなたの世界も広がることでしょう!

 

まとめ

花の種類と育て方!初心者でも失敗せず楽しめる7つの花々

・早春に咲くクリサンセマムは公園でも活用
・早春に咲く花の代表選手、クロッカス
・春に咲き10月まで長く楽しめる、ナデシコ
・春に咲く種類の多いバーベナは、栄養を欠かさずに
・夏に咲く花トレニアは、水を切らさないことがポイント
・ニチニチソウは1ヶ月に1回の、固形肥料の追肥で安定
・秋に咲く花、カランコエは「短日植物」


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