ペパーミントをはじめ、あの独特の香りや、食べたときに口に広がるメントールのスーっとした感じが苦手という人がいますよね。実はあのメントールはペパーミントの効能のひとつなのです。苦手だからと言って避けてしまうのはもったいないです。
実はペパーミントの効能は『万能』とも言われています。ハーブとしての生育も楽しいのですが、生のハーブと精油では効果が全く違うところがあり、用途によって使い分けると効能をより実感することができるのです。
お茶として飲んだり、部屋で焚いて芳香浴をしたり、足湯に使ったりと使い道はいろいろ。他の精油と混ぜて、お掃除に使うこともできたりします。ということで、今回はペパーミントの効能効果の中から7つを厳選してお伝えします。
ペパーミントに隠された
7つの効能効果とは
脳の鎮静化、精神安定化作用がある
ペパーミントはセイヨウハッカと呼ばれ、シソ科の植物なのでよく香ります。その香りを吸い込むことでイライラを落ち着かせ、緊張などのストレスを緩和する作用があります。小瓶にオイルを入れて持つのもいいですし、ハンカチなどに1滴2滴たらしておいて、持ち歩く方法もオススメです。
メーカーやブランドによって香りに若干の違いがあり好みもあるので、ミントだけではちょっと・・・という方はほかの精油を少しだけ混ぜてもOKです。乗り物酔いにも効果を発揮します。
虫歯や片頭痛などの痛みを和らげてくれる
前述で「脳に作用する」とお伝えしたので、こちらも納得してもらえると思います。虫歯や親知らずなど歯の痛みはなかなか耐えられないものですが、鼻から吸い込まれた香り成分は直接脳に届くので、『痛い』という感覚も和らげてくれます。
ペパーミントの効能として素晴らしいのは、歯だけでなく偏頭痛などの痛みも和らげてくれる「万能痛み止め」なこと。特に精油は「香り成分を凝縮したもの」なので、効能が早く実感できるのも嬉しいところです。麻痺作用や抗菌作用があるので、薬を切らした場合の緊急手段として覚えておくと良いでしょう。
不眠を解消し、深い眠りに誘ってくれる
安眠効果といえばラベンダーが有名ですが、ペパーミントの効能にも入眠作用があります。ただ、メントールはかなり強い刺激のため、逆に目が冴えてしまうという方もいらっしゃるでしょう。使う分量を減らしたり、メントール成分の少な目なスペアミントを使うのも手です。
メントール成分には、アレルギー原因の物質のひとつと言われているヒスタミンが出されるのを抑制する「抗ヒスタミン」の働きがあり、これによって血管が拡張されるので眠気を誘引しやすくなります。
皮膚の炎症を押さえ、肌の引き締め効果がある
手作りコスメを使っている方や精油に詳しい方ならペパーミントに肌の収れん効能があることはよくご存知ですね。精油の効能は、肌などに塗る場合と吸引する場合などで効果が変わってくるという特性があります。
オススメは化粧水として使うことですが、香りや刺激が強いと感じる場合は希釈濃度を薄くしたり、薬局などで販売されている「ハッカ油」で代用することも検討してみてはどうでしょうか。
ペパーミントの効能を強く実感したいからと言って肌に原液のままの精油を塗ると肌荒れを起こしますので、必ず希釈して使用しましょう。日本で一般に言われているハッカとは『ニホンハッカ』のことで、ペパーミントの『セイヨウハッカ』とは別の物ですので注意が必要です。
体を温めたあと冷やしてくれる
ミント系はスーっとする「清涼感・爽快感」のイメージが強いので、体を温めるといわれてもピンとこないかもしれません。ですが、ここまで読まれてきたあなたならもうおわかりですね。湯船や洗面器に精油を数滴たらし、立ち上る蒸気を吸い込む「吸引法」で体の中に取り込まれた成分は、まず血管を拡張し、体を隅々まで温めます。
その後、肌の表面に付着した成分が清涼感と爽快感を生み出します。これが、「温めたあと冷やす」というメカニズムです。お風呂や蒸気浴でペパーミントの香り成分を体に取り込めば、湯冷めもしにくくなります。
ハーブティーとして飲むと胃の消化を助ける
ここでは飲用についてお伝えします。ドライミントやフレッシュミントにお湯を注いで抽出するペパーミントティーは消化器系によく作用します。なぜ消化器系に効くのかというと、ペパーミントの成分の中には『胆汁の分泌促進を促す成分』が含まれているからなのです。
胆汁は食べたものを消化するときに使う酵素を助ける分泌物のひとつで、胆汁の分泌が少ない場合、うまく消化が進まず胃もたれや胸やけの原因になることがあります。また、消化器が活発に活動することによって基礎代謝が上がるので、冷え性を解消したりダイエットの助けになったりもします。
ゴキブリをはじめとした虫の忌避効果がある
小さなお子様がいらっしゃったり、ペットと同居している場合、殺虫剤などを使うのにためらいを感じる方は多いでしょう。ある実験では、生のペパーミントには忌避効果がないが精油には忌避効果があるというデータが証明されています。天然成分なので副作用をほどんと気にしなくてもいいというメリットもあります。
精油はハーブの成分を凝縮したもの。当然ながら濃度が高いため、即効性が期待できます。ただしペパーミントの香り成分は揮発が早いものが多いので、持続期間は短めです。香りがしなくなったなと感じたら精油を追加しながら害虫が寄り付きにくい家にしていくことが重要です。
いかがでしたでしょうか。数ある効能の中から7つ選んでペパーミントの効能についてお伝えしました。こうしてみると、「乗り物酔い止め」や「消化促進」、「防虫効果」に「体を温める」など効能が多岐にわたることがよくわかります。
1点だけ注意していただきたいことがあります。それは、「精油100%ではないものは効果がない」ということ。エッセンシャルオイルやアロマオイルという名前で100円ショップから専門ショップまであちこちで取り扱っていますが「100%Pure」ではない商品の場合、含まれる成分が格段に落ちるため効果が望めません。ぜひ、多少高くても100%Pureのオイルでペパーミントの効能を実感してください。
さて、ペパーミントには今回お伝えした他にもデオドラント効果や解熱作用などさまざまあります。ペパーミントの効能は『万能』と呼ばれていることに納得していただけたのではないでしょうか。生活の中に上手に取り入れて、生活の質をあげていきましょう!
まとめ
ペパーミントの効能とは
・脳の鎮静化、精神安定化作用がある
・虫歯や片頭痛などの痛みを和らげてくれる
・不眠を解消し、深い眠りに誘ってくれる
・皮膚の炎症を押さえ、肌の引き締め効果がある
・体を温めたあと冷やしてくれる
・ハーブティーとして飲むと胃の消化を助けてくれる
・ゴキブリをはじめとした虫の忌避効果がある