胡蝶蘭はその豪華な見た目から人気がある花ですが、胡蝶蘭の育て方を間違えて花後に枯らしてしまうことも多い花ですよね。胡蝶蘭は東南アジアが原産のラン科の植物で、その名前の由来は花びらの形がまるで蝶が舞っているようであることです。
優美で存在感がある花を次々に咲かせてくれるので、部屋に置いてあるとそれだけで華やかな雰囲気になります。そんな胡蝶蘭は高価で贈答花として使われることが多く、自分用として買う機会はほとんどないせいか、胡蝶蘭の育て方の中で花後の扱い方については知らない人も多いです。
そもそも蘭は花の中でも育てる難易度が高い花な上に、胡蝶蘭は育て方にちょっとしたコツが必要になります。それでもせっかく戴いた胡蝶蘭ですから、なおさら何度も花を咲かせて楽しみたいものです。そこで今回は胡蝶蘭の上手な育て方で花後も枯らさずに次の花を咲かせる5つの手順についてお伝えします。
胡蝶蘭の育て方で花後も
枯れずに花を咲かせる5つの手順
胡蝶蘭の花を長持ちさせよう
胡蝶蘭の上手な育て方で花後も枯らさないようにするかの前に届いた胡蝶蘭の花をできるだけ長く持たせておきたいものです。胡蝶蘭は花屋さんから届いた時にはきれいにラッピングされているので、花を散らさないようにこのまま置いてしまう人もいますが、これは間違いです。鉢の中が蒸れてしまい、花の寿命を短くしてしまいます。
周りのセロファンや花を一輪ずつ包んでいる紙を丁寧に外してあげましょう。この時に花びらに触れないようにしてください。花びらはとても繊細なので触れてしまうとすぐに傷んでしまいます。水は忘れた頃にあげるくらいで十分なので、1週間に1回程度で日中にあげましょう。
置き場所は風通しが良くて直接日光が当たらない場所が最適です。またエアコンの風が当たらない場所に置くことも大切です。エアコンの風に当たってしまうと、胡蝶蘭の花びらはすぐに傷んでしまいます。これだけでも胡蝶蘭は長い間花を咲かせてくれますが、株に元気がなくなってきたら、活性剤などをあげてください。
花が終わったら花茎を落とす
長く花を咲かせてくれる胡蝶蘭も次第に枯れ始めます。胡蝶蘭の花は茎の下の方から順番に花を咲かせていきますので、茎の下の方の花から枯れていきます。枯れた花はひとつひとつ取り除いてください。そして花茎の花の咲き終わりを見極めてあげることが胡蝶蘭の育て方の中でも花後に枯らさない大切なコツです。
すべての花が咲ききるまで置いておきたいところですが、花がすべて咲ききってしまうと株そのものが弱ってしまい、次の花を咲かせてくれません。そこで花が最後まで咲ききる前に花茎を切ります。花茎は付け根から切るのではなく、株元から4節ほど残して切り落とします。
じっくり構えて株を育てる
1年中需要のある胡蝶蘭を育てる業者さんは温室などを使って、いつでも咲き頃の胡蝶蘭を用意していますが、そういう環境を用意できないので、胡蝶蘭の育つ時期と環境を考えた育て方が花後にまた花を咲かせるための2つ目のコツと言えます。
胡蝶蘭の開花は常温では5月頃です。普通開花する蕾は芽が出てから長くても2ヶ月くらいで開花となりますが、胡蝶蘭は違います。胡蝶蘭が花芽を出すのは12月頃です。そこから半年近くかかってやっと開花します。
また花芽が育ち始めるにはきっかけが必要です。10月から11月頃に低温に当たることで胡蝶蘭は花芽を作る準備を始めます。それぞれの時期に適切に置き場所などを変えてやる胡蝶蘭の育て方が花後に花を咲かせるのコツです。
置き場所と水やりの注意点
胡蝶蘭の原産地である東南アジアは高温多湿な地域です。そんな土壌で育つ胡蝶蘭なのですが、実は寒さにも比較的強くて、気温が10度以下にならなければ十分に耐えてくれます。
10月から11月頃に低温に当てる必要があるのですが、低温というのは15度程度の気温が下限です。この時期の日中には風通しが良く直射日光の当たらない屋外に鉢を移動して、胡蝶蘭に花芽を出す準備をさせます。
日が沈むと10度を下回ってしまうこともあるので、屋内に戻してあげましょう。また胡蝶蘭は乾燥にも強い花です。逆に多湿を嫌い、水をやりすぎると根腐れを起こしてしまいます。水は鉢の土が乾いてからあげるようにして、新しい根を張り始めたら、肥料をあげてください。
植え替えで育ち安くする
花が終わって、花茎を切り落としてあげた後に前述のように育ててあげることで胡蝶蘭の株は大きくなっていきます。鉢の中が根でいっぱいになり、窮屈になるとせっかく大きくなれる胡蝶蘭もそれ以上大きくなってくれません。
根が大きくなり、はみ出してくる前に行う大きめの鉢への植え替える胡蝶蘭の育て方は花後にまた花を咲かせるコツのひとつです。胡蝶蘭の株は通常水ごけ植えされています。
根に巻き付いている水ごけの中にカビが生えたり汚れたりしているところがあったら、きれいに取り除いてください。水ごけが詰まり過ぎると鉢の中の湿度が多くなり、根腐れしてしまいます。植え替えは花後の5月から7月頃が良いでしょう。
いかがでしたか。胡蝶蘭は上手な育て方をすれば花後に何回も花を咲かせることができます。一般的に蘭の育て方は難しく、特に胡蝶蘭は育て方を誤ると花後に枯れてしまいやすい花です。ポイントは花の咲き終わりを見極めて、全部咲ききってしまわないタイミングで花茎を落とすこと。
全部咲ききってしまうと、胡蝶蘭の株は疲れて弱ってしまいます。また胡蝶蘭は贈答花として1年中みごとな花をつけた鉢を見ることが多いため、胡蝶蘭のそもそもの季節を知らない人も多いようですが、育つ環境と時期を意識した胡蝶蘭の育て方でなければ花後にまた花を咲かせることはできません。。
胡蝶蘭は上手な育て方をすることで花後に株が大きくなって、また豪華な花を咲かせてくれます。ただし、花茎を切り落とした後に新たな花芽を付けるのは花後の胡蝶蘭がその場所の環境に慣れてからですので、場合によっては2年から3年後になることもあるようです。戴いた胡蝶蘭に毎年花を付けさせるにはじっくりと腰を据えて育てなければなりませんよ。
まとめ
花後の胡蝶蘭に花を咲かせる育て方のコツは
・ 最初の花を長持ちさせよう
・ 花が終わったら花茎を落とそう
・ じっくり構えて株を育てよう
・ 置き場所と水やりに注意しよう
・ 植え替えで胡蝶蘭の株を大きくしよう