紫苑の花言葉を遠距離恋愛に役立てる7つのアイデア


紫苑は日本(九州)、朝鮮半島、中国、シベリアにかけての広い地域に分布する植物で、冬に茎葉は枯れるものの、地中の根の状態で冬越しし、春に芽を吹いて秋に花を咲かせる宿根草です。コンギク、ユウゼンギク、ミケマルスデージなどの仲間があり、まとめて宿根アスターと呼ぶこともあります。

性質は強健で、花を観賞するために育てると言うより山野に自生する大型の野菊のイメージが強い植物ですが、野生のものは数が減少していて、環境省レッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類に属しています。

日本では九州の一部の山野のやや湿り気のある草原に自生し、草丈は1m~2mで上部が枝分かれし、秋になると径3cmほどの紫苑色と呼ばれる淡紫色の花を頂点にたくさん咲かせます。

その紫苑の花言葉は思い出、追憶、君を忘れない、遠方にある人を思う、どこまでも清くです。そこで今日はそんな紫苑の花言葉を遠距離恋愛に役立てるアイデアをご紹介します。

心に思い出スペースを作りましょう

紫苑という名前は、漢名からです。深根輔仁撰によって延喜年間(901年 – 923年)に編纂された日本現存最古の薬物辞典本本草和名でも漢名・紫苑と記述されています。

これは、秋に薄紫で一重の花を咲かせるため紫の花の集まりと名付けられのが由来です。苑は「囲い、園、物事の多く集まる場所」という意味です。遠距離恋愛にはその想いを囲い育てる空想のスペースが必要です。

紫苑のように小さな花を群れなして咲かせるような恋人との思い出を囲い育てる心の場所をいつも作っておきましょう。

 

紫苑に話して夢で逢いましょう

紫苑には「鬼の醜草」という別名があります。これは今昔物語集に記されている伝説が由来です。あるところに、親を亡くした兄弟がおりました。

宮仕えのため、毎日お墓にお参りできない弟は「忘れぬ草(紫苑)」をお墓に植えて毎日、お墓参りをしました。するとある晩、弟の夢枕に鬼が現れて親孝行の褒美にと、明日のことが前夜に分かる不思議な力を授けてくれたのです。

その力によって、弟はその後幸せに暮らしたということ。思い出、追憶という花言葉はこの物語から生まれたものです。毎晩紫苑に彼のことを話しかけてみては、せめて夢で逢瀬が叶うかもしれません。

 

君を忘れないように、話しかけてみましょう

中国では紫苑は返魂草と呼ばれ、死んだ人の魂を呼び返す植物として呪術に使われてきました。

手の指ように切れた葉の裂片が下を向くので、幽霊の手を連想するのが由来です。君を忘れないという花言葉はそれが由来になっています。遠距離恋愛では君を忘れないという花言葉を恋人と共有できるお揃いのものを持つといいでしょう。

肌身離さずつけられるストラップなどが良いかもしれません、仕事で忙しく連絡が付きにくいときなどにも、それに話しかけることで忘れないでいられるでしょう。

 

寂しさを遠方の恋人と分かちましょう

紫苑の花の姿には、去った人を思い遠くを眺めやる様子が連想できます。小さな花姿の群れのなかに追憶の人を映し出すことができるからでしょう。

淋しさを猶も(なおも)シオンののびるなりと正岡子規は詠んでいます。遠方にある人を思うという花言葉を表現したものです。遠方にある恋人を思うとき、恋人もきっと同じ気持ちだろうなと信じることが大切です。

そんな話をしてみましょう、恋人もきっと遠くのあなたを思ってくれているはずです。

 

一人の夜長は紫苑の色に癒されましょう

花の時期が、中秋の名月とも重なるところから「十五夜草」という美しい別名もあります。兼好法師も徒然草の中で好ましい秋草に紫苑をあげているほどです。秋の夜長は切なさも寂しさも増すようです。

紫苑を飾りましょう、紫苑色は情熱の赤と鎮静の青という正反対の2色を混ぜ合わせた色です。過度のストレスにより、精神のバランスが崩れてしまった時に、両方の性質を合わせ持つ紫苑色が自分の心のアンバランスな傷を回復させ癒してくれます。

距離に疲れた時には紫苑の色に癒されてみましょう。

 

清い想いを心に育てましょう

薄紫の花色は、紫苑色の語源にもなっています。紫苑色という薄紫は、大宮人にも好まれ紫式部の「源氏物語」にも紫苑の花は登場しています。鴨跖草(つきくさ)の青を点々と遣水(やりみず)のように引き寄せるものは、紫苑の一叢(ひとむら)。

どこまでも清くという花言葉は高貴な紫色の花から生まれたものです。紫苑という名前のお香がたくさん出ています。その中の一つを薄紫の香立てに灯してみましょう、濁りのない香りとともに、心には汚れのない想いが募るでしょう。

その想いを大切に掬って心に留めてみましょう。

 

紫苑の恋は離れているとき限定にしましょう

現在では、国内で自生する紫苑は九州のごく狭い範囲に限られ、絶滅危惧種にも指定されていると書きました。野生のものは、どんどん数が減少しています。

栽培用の綺麗な上部な品種が次々と作り出され、海外からも持ち込まれています、日本古来の、古くから親しまれた品種が絶滅危惧でも、恋心まで耐えてしまうことはありません。

会えた時には思いきり追憶でも思い出でもない恋を楽しんで! 離れているときには紫苑の花言葉を大事に、気持ちを温めて育てていきましょう。遠距離で募る寂しい恋も乗り越えられるでしょう。

 

遠距離恋愛も、今はスマートフォンやパソコンなどで無料アプリケーションを使って簡単に繋がることができます、ビデオ通話機能などもあり、半分リアルのような半分バーチャルのような…平安の時代のように思いに身を窶し歌を詠むことも必要ありません。

寂しいときは寂しいと想いをすぐ共有できるわけですし。それでも、叶わぬところは紫苑の助けを借りて。

今日も自分磨きに精を出しましょう。会わない時間はあなたの魅力を育てるのに十分な栄養をくれるでしょう。


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