香りにゆったりと包まれるアロマオイルマッサージは、身体も心もリラックスできます。アロマテラピーやハーブの専門店や、ナチュラル系のコスメショップに足を運ぶと、様々な香りや効能のマッサージオイルが置かれています。
アロマオイルマッサージに使う、オイルは個人でも作ることが出来ます。材料はキャリアオイル(ホホバ油やスイートアーモンド油などの植物油)に精油(植物由来100%のアロマオイル)と極めてシンプルなものです。
ただ、慎重にオイルを選び作ることが不可欠。身体に浸透するものですので、きちんとルールを守らないと、思わぬ健康被害を起こしてしまうことがあるからです。
そこで今回は、自分でオイルを作ってマッサージを行うことを想定し、必ず守るべき7つの注意事項について説明します。安全なアロマオイルマッサージのために、ぜひとも覚えておいてください。
アロマオイルマッサージを自宅で☆
注意したい7つのポイント
精油やキャリアオイルは専門店で購入すること
アロマオイルマッサージに使うオイルは、表皮から身体の中に向かって浸透します。そのため精油やキャリアオイルは、然るべき品質のものでなくてはなりません。
そのためアロマオイルマッサージの材料は、アロマの専門店で購入することをおすすめします。専門店であれば、オイルを保管する瓶なども一緒に入手することができます。
★ 専門店で購入できない場合には、以下の事項を守って下さい。
・精油の代わりに、部屋のフレグランス用のアロマオイルや、ポプリ用のオイルを、アロマオイルマッサージに使うことは厳禁です。深刻な肌のトラブルをひきおこす可能性が高くなります。
・キャリアオイルとして用いる植物油は、肌に浸透しやすいように精製されたものです。アロマオイルマッサージには、くれぐれも食用油を代用しないでください。
使いたい精油の「作用」をある程度把握しておくこと
精油にはそれぞれの薬理作用があります。精油の分子の粒が肌や呼吸器を介して体内に入り、その作用が発揮され、心身に影響をを与える仕組みになっているのです。
したがって、香りを「好き」であることも重要ですが、アロマオイルマッサージをするのであれば、使いたいと思う精油の「作用」をある程度把握しておく必要があります。
★ 一番良いのは、目的を決めて専門店に向かうこと。
自分はアロマオイルマッサージを通して…
・リラックスしたいのか
・明るい気持ちになりたいのか
・または疲れを癒したいのかなどなど。
そして、スタッフのアドバイスを聞くことです。精油によっては高価なものもありますので、お財布との相談も一緒にできますよ。
精油の原液を絶対に肌につけないこと
精油は、植物の有効成分がギュッと凝縮されたもの。その作用は驚くほど強いのです。アロマテラピーにおいては通常、精油はキャリアオイルやアルコールなどに希釈して使うものであり、そのまま使用することはほとんどありません。
★ そのため肌、特に粘膜につくと悪影響を及ぼします。
もし誤ってついてしまったら、すぐに流水でよく洗い流してくださいね。
【アロマオイルマッサージに使うオイルの作り方】
★ マッサージオイルを作るときの目安となる分量:
① キャリアオイル10mlを用意する
② エッセンシャルオイルを2滴(1滴を0.05mlとして計算)です。
「それだけ?」と思われるかもしれませんが、これで有効成分も香りも十分です。アロマオイルマッサージには、この分量も守るようにしてください。
「光毒性」のある精油を使ったら
★ 主に柑橘系の精油
紫外線に反応して肌に刺激を与える「光毒性」を及ぼす物質が含まれています。そのため、これらが含まれたオイルを使ったら、数時間は日光に当たらないよう注意してください。
【柑橘系の精油とは】
・ベルガモット
・グレープフルーツ
・レモンなど
精油のメーカーによっては、人工的にそれらの物質を除去した精油を販売しているので、心配な方はそれらを利用すると良いでしょう。
身体の状態を考えて使うこと
以下の身体の状態の際は、マッサージは避けてください。
・体調不良時・予防接種から1週間以内
・食事の直後
・怪我をして、表皮に傷があるとき(その部分を避けて行うことはできます)
★ 特に気をつけて頂きたいのは妊娠中の方です。
精油の中の成分が、循環やホルモンに影響を与えてしまうことがあるので、アロマオイルマッサージは避けてください。気分転換に精油で芳香浴をすることはOKです。
また、使用中に気分が悪くなったら、マッサージを中止して、オイルをよく洗い流してくださいね。
同じオイルを長期間、継続的に用いないこと
★ 同じ精油の成分が、継続的に身体に取り入れられる状態が長く続くと…。
アロマオイルマッサージで同じオイルを使い続けると、アレルギーや皮膚の刺激を起こすことがあります。また香りや成分に身体が慣れてしまうと、マッサージオイルを新しく作った時に、精油の量が規定よりも増えがちになります。
それらを避けるためにも、同じオイルを使い続けることは避けましょう。
オイルの保管場所に注意すること
アロマオイルマッサージに使う、精油やキャリアオイルは、直射日光のあたる場所や高温多湿の場所で、すぐに劣化してしまいます。
★ 遮光瓶に入れて冷暗所で保管し、なるべく早く使い切りましょう。
そのためにも、マッサージオイルは一度に大量に作らないようにしましょう。作ってからそれほど時間が経っていないとしても、香りが変わってきたり、オイルが濁ってきたらすぐに処分してくださいね。
いかがでしたでしょうか。自宅で安全にアロマオイルマッサージを行う際には、様々な注意事項があります。それだけ私たちの身体も、精油もキャリアオイルも、デリケートなものなのです。しかし冒頭でも述べたように、ルールさえきちんと守り、精油の作用を知れば、私たちに大きな恩恵を与えてくれるものです。
精油の取り扱いは、マッサージ以外のアロマテラピーにも準ずるものです。例えば化粧水やクリームなどの手作り化粧品、バスソルトやスクラブなどの肌に触れるアロマクラフト、そして手作り石鹸なども、同じように精油の取り扱いには注意を払わなけらばなりません。
しかし逆にここさえ踏まえておけば、何にでも応用ができるのです。日々の暮らしにアロマペンダントを持ち歩いたり、手軽に自分オリジナルの化粧品が作れます。至福のバスタイムには、その日々の気分に合わせたリラックスタイムを、優雅な香りで助けてくれます。
ぜひ安全に、そして香りを楽しむ術を身に着けて、常に優雅で落ち着いた快適ライフを実現しましょう!
まとめ
セルフアロママッサージ!最初に心得るべきポイント
・体に浸透するため、上質のエッセンシャルオイルを利用する。
・精油にはそれぞれの効能や作用がある!香りだけなく知識も。
・精油は濃度が極端に高いもの。直接肌に触れずに取り扱いに注意!
・柑橘系のベルガモットなど、「光毒性」のある精油は数時間日光禁止
・妊娠中の女性には、芳香浴がベスト。マッサージに精油は使わずに
・同じオイルを使い続けると、皮膚トラブルの原因にも、いろいろ使って
・エッセンシャルオイルは光に弱い!「遮光瓶に入れて冷暗所へ」が基本