トマト栽培、上級者編!甘~く育てるためのプロの技


トマト栽培は初心者向きと言われ、家庭菜園で育てる定番の野菜です。特にプチトマトは育てるのが簡単なため、初心者にも人気ですよね。

しかし育てやすい反面、トマト栽培の方法によっては、味が大きく変化する野菜でもあるのです。そのため、せっかく育てたけど、いざ食べてみたらあまりおいしく育っていなかった、という経験をされたことのある方も多いのではないでしょうか。

特にミニトマトと比べ大玉トマトは管理が難しく、少しの環境の変化で味が変わってしまうため、おいしく育てるのは至難の業。水分量の少しの変化で割れてしまったり、せっかく実っても実が赤くならなかったり…。なんて経験をお持ちの方々も多いですよね。

そこで今回は、そんなトマトを美味しく作りたい上級者向けに、果実を甘く育てる方法をお伝えします。この記事を参考にぜひ、甘く美味しいトマトの栽培にチャレンジしてみてください。

トマト栽培の基本情報

トマトの種まきの時期は3月初め。苗の植え付けは5月初め。収獲時期は7~10月中旬です。

【 トマト栽培での、連作障害 】

★ 連作障害があるため、同じ土壌では連続してトマト栽培はできません!また、同じナス科のジャガイモも同じ場所で育てることができないのです。

トマト栽培では植え付けた後、ある程度育ったら倒れない様支柱を立てる必要がありますが、ただ育てるだけならばそれ以外の手間はほとんどなく、水を与えるだけで収穫することが可能!

次項から、この育て方にもうひと手間かけ、甘くするためのトマト栽培の注意点をお伝えします。

 

育てる際は日当たりの良い場所で

トマト栽培では日当たりの良い場所が鉄則!日照不足だと健康に育ちません。日当たりの良い場所で育てるのがおすすめです。

【 トマト栽培をする場所 】

★ ただし、あまり強い日差しに当たり過ぎたり、暑すぎたりしても障害を起こしてしまうことに…。

トマトの適温は5~40度とたいへん広いため、地植えの場合はほとんど心配する必要はありませんが、もしビニールで苗を覆っている場合は、日中熱の籠らない様ビニールを外しておいてください。

 

トマト栽培での、適切な土作り

美味しく育てるトマト栽培では、土作りが重要!土壌の栄養素が適量でないとトマトは様々な障害を起こします。症状によって土壌に足りない、または多い栄養素を見極め、肥料を与えることがコツではあるのですが、初心者には難しいことばかりですよね。

そのため初心者なら、まず市販のトマト栽培の土を購入しつつプランター栽培で、土をまるまる入れ替えて連作障害を回避するのが簡単です。そこで、ひとつだけ初心者でも理解できる「美味しく甘く育てるコツ」をお伝えします。

【 トマト栽培での土作り 】

★ トマトは肥料が少ないと甘く育つ!

・ そのため、甘く育てたい場合は欠乏症にならない程度に、肥料を控えると良いです。

 

水やりを控えてトマトを甘く

美味しいトマト栽培で意識したいのが、トマトの糖度!糖度には水分量が大きく関わっているのですが、甘く作りたい場合は水やりの量を調節するのが王道!

【 トマト栽培での水やりのコツ 】

★ トマトは水分量が少ないと甘くなる!実がなってからは水やりを控えると甘く育ちます。

・ ただし、あまり与えすぎなくても萎れて枯れてしまうので、量の調整と与えるタイミングが大切なのです。

また、成長途中では沢山水を必要とするため、水やりを控えるのは実がなってからにして、それまではたっぷりと与えてあげてください。

 

雨避けで余分な水の吸収を防ぐ!

トマトは根からだけでなく、葉っぱからも水を吸収します。味を調節して甘く育てたいトマト栽培なら、トマトの葉に余分な雨水がかからない様、雨避けを設置するのがおすすめ!

【 トマト栽培での雨避け 】

★ 設置する場合は、トマトを植え付ける前に畑に高さ2mほどの支柱で作ったトンネルを立て、その上部をビニールシートで覆ってください。

・ その際、完全に覆ってしまうと風が通らなくなってしまうため、雨の日以外は下部1mほどをまくって開けておきます。

 

わき芽かき、摘芯、摘果

そうしてトマトがある程度育ったら、余分な栄養が果実以外へ行かないよう適度に「わき芽かき」「摘芯」「摘果」などを行います。

【 トマト栽培:わき芽かき 】

★ トマトは芽の間から「わき芽」という小さな芽が次々と顔を出します。

・ この余分な芽を摘み取ると、栄養が本枝の方へ集中し、よく育ちます。

また摘芯も行うと、美味しいトマトが育ちます。支柱よりも本枝が高く育ったら、それ以上成長しないように、支柱の高さに合わせて茎を切るのがおすすめです。

【 トマト栽培:摘果 】

★ トマトは一つの枝にいくつもの実を結びますが、これも収穫する数だけ残し、余分な実をあらかじめ摘果しておくのがおすすめです。

このように余分な枝や実を摘出し、必要なものだけ残すことでトマトを美味しく育てることができます。

 

これがトマト栽培で甘くおいしいトマトが実るコツです。お伝えした通り、トマトを美味しく育てたい場合には、肥料や水をトマトに合った量に調節するのが重要!与えすぎても少なすぎても美味しく育たないのです。

ただ、この量をいきなり見つけるのはとても難しく、中級者や上級者でも研究を続けるだけの奥の深いところでもあります。毎年出来を見つつ、試行錯誤していくのが大切ですし、面白みでもあります!

甘く美味しく育てるには手間の多いトマト栽培ですが、苗自体が枯れる心配はあまりないのが初心者に人気の秘密!積極的に色々な方法にチャレンジしてください。

トマトは育て込めば育て込むほどおいしくなる奥の深い野菜で、僅かな違いで味も変わるため、自分だけのトマトを育てることができます。ぜひ、この記事を参考にトマトの育て方をマスターして、自分だけの甘くて美味しいトマトを育てましょう!

まとめ

トマトを甘く育てる方法

・トマトには連作障害がある
・トマトは日当たりの良い場所で育てる
・トマト専用の市販土を使用しながら、肥料を控えめに与える
・水やりは初めたっぷり、実をつけてからは控えめに与える
・雨避けを設置すると、余分な水の吸収を防ぐことができる
・わき芽かき、摘芯、摘果を行い、栄養を実に集中


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