セージの育て方に必要な6つのポイント


セージの育て方はハーブの中でも簡単だと言われていますが、セージは種類がとても多いので最初に育てるにはどれを選んで良いか迷いますよね。一般的に「セージ」と呼んでいるのは主に香辛料として使われている「コモンセージ」です。

しかし、コモンセージ以外にもハーブティーに使える食用のセージもあれば、観賞用のセージもあります。セージはすべてハーブのように扱われていますが、シソ科サルビア属のことを英名でセージというので、セージは広い意味ではサルビア属全体の植物を指しています。

セージの育て方はコモンセージもそれ以外でも同じですが、本来は別の種類の植物でも見た目や香りが似ているところから「○○セージ」と呼ばれているものがあるので、用途によって品種を選び分ける必要があります。

また、セージは発芽率の悪いハーブで、その割には成長すると草丈が高くなるので植える場所や環境も考えておくべきです。そこで今回はセージの育て方に必要な6つのポイントについてお伝えします。

 

セージの育て方に

必要な6つのポイント

 

流通している主なセージの品種名とその用途

セージ(コモンセージ)は若い葉は白く細かい毛で覆われていて全体的に細かい皺のある灰緑色の葉が特徴です。少しヨモギに似た香りで、生や乾燥させた葉を肉の煮込みなどに入れて臭み消しに利用します。乾燥させてお茶にもしますが意外な食べ方として生の葉の天ぷらがあります。

ゴールデンセージ/トリコロールセージ/レッドセージ(パープルセージ)はコモンセージの色変わり品種で、コモンセージと同じように使用できます。以下のセージは大体9月ごろにサルビアに似た形の花をつけ、フルーツ系の香りで主に観賞用です。

花をエディブルフラワーのようにサラダの彩りに使ったり、アイスなどに添えたりしますがコモンセージほど食用には向きません。チェリーセージは、赤と白のツートンカラー「ホット・リップス」の商品名がよく出回っています。

パイナップルセージは、赤いサルビアの花色がより濃く背が高くなったような外見です。メキシカンブッシュセージは、アメジストセージとも言い、紫のビロード状のがくから伸びる花が穂のように見え華やかです。

メドーセージはよく茂った葉の間から長く伸びた茎の先に大きい青紫の花が目立ちます。クラリセージは紫色のはなをつけ、精油がとれることで有名です。ウッドセージ、ロシアンセージはセージの仲間ではなく別の植物です。

 

植えるスペースを広めにとる

セージの育て方で最初に考えなければならないことは、セージは根が非常によく張り生育が旺盛なことです。地植えにすると放っておいても毎年花が咲くほどですが、横に地下茎を伸ばしていくため他の植物の邪魔になることがあります。葉を使うコモンセージはあまり大きくしない育て方もあります。

下葉を少し残して次々に刈り取っていけば30㎝くらいの高さで落ち着きます。それ以外のセージは花がついた状態で1m以上越えることを見越して植える場所を選んでください。寄せ植えでコモンセージを植えるのなら、相性の良いハーブはローズマリー、タイム、オレガノです。

これらはいずれも多湿を嫌うので水やりがしやすく、合わせて料理に使えるので便利です。大きめの鉢やコンテナなどに10㎝以上間をあけて植えて、キッチンガーデンとして使う分だけ切る方法も、楽しいセージの育て方の一つですね。

 

日当たりが良く、暑くなりすぎない環境を好む

セージは日当たりが悪いと茎や葉がひょろひょろに育ち、花付きもあまり良くありません。できるだけ日光に当てたいものですが、強い西日や真夏の直射日光は苦手です。鉢植えで動かせれば問題ありませんが、動かせないのなら梅雨から夏にかけては葉や茎が込み入らないように思い切って整理し、気温が低くなってからの成長を待ちましょう。

ベランダでのセージの育て方ですが、プラスチック鉢はコンクリートの上に直置きすると日中は土の温度が上がりすぎるため、水をあげても熱で温まってしまい根の傷みが激しくなります。すのこやレンガなどで風通しをよくしてあげてください。

 

水はけの良い土に植え水やりは表面が乾いてから

セージを植える土は、培養土であればそれほど気を使う必要はありませんが、水はけはよくしてください。また、酸性の土よりはアルカリ性を好むので、酸性土でよく育つブルーベリーとは一緒に植えないほうがお互いのためです。

鉢植えの場合、3月~10月の生育期は指で土の表面を触って乾いていたらたっぷり水をあげます。冬のセージの育て方は、地上部が枯れても根は生きているので土が完全に乾いてから水をあげてください。春になれば新たな芽が出てきます。

 

梅雨時と真夏は蒸れに注意

セージの育て方で一番注意したいポイントは過湿にとても弱いことです。蒸れると株元の葉が黒ずんで枯れていくので、咲き終わった花は梅雨前までには付け根部分から茎を切ります。

さらに根元部分の葉や茎が混み合っていたらその部分もすいて風通しを良くします。初夏から秋にかけては芽吹く力が強いので、収穫を兼ねて枝を多めに切っても大丈夫です。特に真夏は強い陽射しで葉が傷みがちなので短めにしておくほうが安心です。

ばっさりと短く刈り込むことで長いセージの草丈を抑えることができますが、8月以降にあまり短くすると、十分成長しないうちに寒さで枯れて次の開花に結び付かないので、夏や冬に短く刈るのは控えます。

 

植え替えのタイミング

セージの鉢植えでの育て方は最初から大きい鉢に種類別に植えるほうがひんぱんに植え替えをしなくてすみますが、それでも2年くらいたつと根がいっぱいになってきて、水分や栄養分の吸収が悪くなって花がつきにくくなってきます。葉先が黄色くなってきたら、ひと回り大きな鉢に植え替えましょう。

コモンセージを寄せ植えにする育て方の場合、冬の間も乾いたら水をやり続け植え替えは行いませんが、春を迎えても芽吹いた葉の先が黄色くなったり水がしみこまなくなってきたら植え替えのサインです。

 

いかがでしたでしょうか。セージの育て方は過保護にならないようにするのが一番ですが、小さいうちは意外とハダニがつきやすいので特に風通しをよくし、葉の裏までよく観察してこまめに霧吹きで水をかけるか市販のテープ付き棒で捕殺します。

コモンセージはたくさん葉を収穫したいのなら中心から花芽が上がってきたら切り落として花を咲かせないほうが柔らかい葉をたくさんとることができますが、花もきれいですので咲いたら乾燥させてサシェやポプリに使えます。

お茶としての味はやや薬っぽく賛否が分かれますが抗酸化力が非常に強いので、ペパーミント、カモミール、レモングラス、レモンバームをブレンドすることで強壮に効果があります。セージは花を楽しむもよし、料理にもよしと一度植えると毎年使えるとても使い勝手の良いハーブです。ぜひ、生活に取り入れてみてくださいね。

まとめ

セージの育て方に必要なポイントは

・料理やお茶に葉をたくさん使うならコモンセージを選ぶ
・花を咲かせて楽しむセージは大きく育つので広いスペースに植える
・日当たりのよい場所で暑くなりすぎない環境を作ってあげる
・水はけのよい土に植え、蒸れやすい夏の前に収穫を兼ねて短めに刈り込む
・葉先が黄色になり水を吸い込まなくなったら植え替えをする


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