ヨーロッパの漢方薬!?カモミールティーのすごいパワー


最近は日本でもすっかりお馴染みになったカモミール。小さな白い花はとても可憐ですよね。ところで、このカモミールの花、実はお茶にすると、すごいパワーを発揮するとご存じですか。

ヨーロッパでは、古くからカモミールティーに様々な効用があると知られていました。例えば食べ過ぎや風邪引き、女性にとって辛い諸症状を和らげる際の治療薬として、また、鎮静効果の高さから夢にうなされた際や落ち着きのない子供への飲み物として、変わったところでは、表情をリラックスさせる目的で美容院のお客にも出されました。

そんなすごいカモミールティーですが、淹れるのはとても簡単です。この機会にあなたもカモミールティーのパワーを体感してみましょう、ぜひご覧下さい。

カモミールって、どんな花?

和名では「かみつれ」と呼ばれるカモミールですが、元々の名前はギリシャ語で「地上のリンゴ」という意味になります。その名前の通り、花はリンゴのような甘い香りがします。花言葉は「逆境に耐えるエネルギー」だそうですが、何だか健気なイメージですね。

古代エジプトでは、あらゆる悪寒に効くと信じられて太陽神に捧げられていました。また、古代アングロサクソン民族では、九つの神聖なハーブの一つに挙げられています。いずれにしても、カモミールの薬効はずっと昔から知られていたのですね。

 

とても簡単なカモミールティーの淹れ方

カモミールティーを淹れるのに特別な道具は必要ありません。用意ずるのはガラスか陶器製のポットとティーカップ、あとは時間を計るためのタイマーや時計だけです。

まずは温めたポットにカモミールの花(生花なら大さじ1、乾燥花なら小さじ1)を入れ、カップ1杯分の熱湯を注いで蓋をして、5~6分ほど蒸らした後でカップに注げば出来上がりです。蒸らす途中でお湯が冷めるのが気になる人は、ポットにティーコゼーや厚手のふきんをかぶせて保温して下さい。

 

カモミールティーを更に美味しく飲む

はじめてカモミールティーを飲んだ方は、ひょっとしたら予想外の味に戸惑うかもしれません。何しろ、柔らかいリンゴの香りとキク科植物に特有の苦味をほんの少し感じる以外は、紅茶や珈琲のように強い味がしないのです。実際、市販のカモミールのティーバッグは、ミントなど他のハーブとブレンドした商品が多いですね。

そんなカモミールティーですが、逆に自己主張が控えめな分だけ、色々な飲み物とブレンドすると、美味しい上に飲みやすくなりますよ。例えばオレンジジュース、ミルク、紅茶にも合います。もちろん、シンプルに蜂蜜を加えるだけでも構いません。

 

カモミールティーに関する使用上の注意

子供の軽い病気から女性特有の諸症状の緩和まで幅広いパワーを発揮するカモミールティーですが、薬草である以上、使用に対してはある程度の注意が必要です。

まず、子宮緊縮効果があるので妊娠中の女性は絶対に飲んではいけません。また、キク科の植物にアレルギーを持つ人も危険ですね。意外なところでは、鎮静効果が高いために車の運転前に飲むと眠くなる場合があります。

いずれにしろ、薬用効果を把握した上で適切な飲み方をしたいものですね。

 

飲むだけじゃない!カモミールティーの意外な利用法

実は、カモミールティーは美容液としても使えるのです。

洗面器に入れた濃いめのカモミールティーから出る湯気を顔に当てるフェイシャルスチームは、お肌をなめらかにします。充分な湯気を浴びるために、頭からかぶったタオルで洗面器全体を覆って下さい。使ったカモミールは布に包んでお風呂に入れると、日焼けやかさついた肌を回復させる効果と共に、甘いリンゴの香りのするハーバルバスを楽しめます。

何と、かのクレオパトラも、カモミールのハーバルバスに浸かっていたそうですよ。

 

このように、カモミールティーには簡単に作れて数多くの薬効パワーがある、とても便利なものです。風邪や女性の諸症状の緩和、不眠解消、更にはスキンケアまで、飲んで良し、浴びて良し、浸かって良しと、まさに万能薬、是非とも生活に取り入れて健康と美容に役立てたいですよね。

ただ、妊娠中の女性や菊アレルギーの方など一部の方は使用できませんので、使用の際はご自分の体調や体質を確認してから行って下さい。

なお、カモミールには数種類があり、カモミールティーに使われるのは主にジャーマンカモミールと呼ばれる一年草です。ローマンカモミールは多年草で、地面を這うように育つ全草に香りがあるので芝生に使われたりします。

西洋の漢方薬とも言えるカモミールティー、その素晴らしいパワーを充分に体感して下さい。

まとめ

カモミールティーはこんな時にパワーを発揮!

・風邪やお腹を壊した時
・女性特有の諸症状
・不眠、イライラの解消
・フェイシャルスチームや入浴剤として


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